パティスリー研修3 ピュイダムール
随分前のことですが、1989年3月21日フランス・ノルマンディー地方のパティスリーデュポンに到着、研修が始まりました。
つづき、とにかく研修初日から約1ヶ月は、朝早くから夜6時頃まで 、毎日が本当に忙しかった記憶です。(ただお昼は12:00~14:00が昼食と休憩)
復活祭paquesが終わると大忙しでは無くなり多分日常が戻る感じでしたが。
ご主人に駅まで(caenカーン)迎えに来てもらい、車で30分程でお店に到着、2階の部屋へ案内してもらい半年間のフランス研修がはじまりました。 到着が午後だったのでその日は挨拶(シェフ(勤続28年の小さなおじさん·マルセル)と若い職人2人(アントワン25歳とベルトン22歳 ) )と夕食を頂き、部屋に戻り明日からにそなえる。
翌日(研修初日)朝6時だったかな(5:30頃に起きて身支度を済ませて降りるだけなので)、ご主人のデュポンさんが直々にピュイダムールを作り、しっかり見て覚えて・・・、明日からはあなたの仕事だからと、看板商品を研修生の私に任せてもらえるなんて(お店のスペシャリテ)驚きでした、でも割と決まり事が多くて(一度に作って良いクリームの量とか、パイのケースにクリームを絞って良い数とか、仕上げておいて良い個数とかetc)メモに取らないと覚えられないくらいいろいろと決まり事がありました。
何とか覚えて、本当に翌日からは僕1人の仕事で驚きでした。 お昼ご飯が終わって2時迄の休憩、2階の部屋で休んでいると階段下から、マダムの声で、シュウジ、ピュイダムール・・・ 追加です(売切れたらしい) それでも一日にトータル60個位作る位でした、最初の決まり事!あんまり関係無い感じと思いながらコツコツ日々研修していました。
5月に入り突然休みがなくなり(月曜日が店休日)、この年5月の月曜日が全て休日で(ハッピーマンデーやフランスでは、休日に挟まれた平日は休みになる)
ですが、1ヶ月休日無し。連休になるとお客さんがドンドン来るからお店を休まない。ピュイダムールも週末には、100個位売れるようになり、忙くなりました。 5月は休み無く、よく言う連勤(1ヶ月です)でした。
しかし、6月は本当に暇で、月曜、火曜を連休にする位(ある午前中はエクレアが2個だけしか売れていないとレジのおばさんが嘆いてました、)暇でした。 7月.8月のバカンスに備えて節約するからと、マダムは言ってました。
何と7月になった途端、お店は朝から大賑わいでドンドンお菓子が売れていきます。もちろんピュイダムールが1番人気です。平日にも関わらず100~150個週末は何と200個超、当然本来定休日の月曜日も休まずに営業します、(お金持ちたちがバカンスでお店の近くの別荘に長期滞在中ですから) そうです、7・8月は休み無く連勤です。(普段4人で回すような小さなお店なので、交代で休むなんて考えられません)9月になって落ち着くまで、ご主人、シェフ、若い2人、勿論研修中の私、72日間休み無く働きました。 マダムもレジのおばさんもですが。
もちろんピュイダムールが一番売れて、多い日は300個、作ればもっと売れそうな時間でしたが。(明日の材料がなくなってしまうので打ち切りでした)
しかも、朝は2時半~、夜8時頃まで(洗い物と型そうじはアルバイトが来てくれてやってくれたので正味お菓子作りだけの時間です)
いっぱい思い出しますが、研修中の話の続きはまた書きます。
最後までお付き合い頂きありがとうございました。